教員の働き方改革 過重負担直視し抜本的定数増を

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毎日健康経営ニュース

 

 長年懸案となっている教員の長時間労働が、一層深刻さを増している。学習指導要領の改定で授業時間数が増え、部活動では土日開催の大会が増加。学力向上のための補習や保護者対応など負担は膨らむ一方。その上2020年度には小学校で授業時間数がさらに増やされる。もはや猶予はない。国は抜本対策を一刻も早く打ち出さなければならない。

 

 文部科学省は今春、公立中学校教諭の6割近く、小学校では3人に1人の時間外労働が、おおむね月80時間超が目安の「過労死ライン」を上回っているとの調査結果を公表。事態の深刻さを受けて、18年度予算の概算要求で解消策を重点に挙げた。しかし、その内容は全く不十分と言わざるを得ない。

 

 公立小中学校の教職員定数を実質800人増員するという。少子化で児童生徒が減少するとはいえ、全国約3万校に対する800人。これで効果が得られるとは到底考えられない。

 

 次期学習指導要領では小学校高学年で英語が教科化される。プログラミング教育の必修化や討論による「主体的・対話的で深い学び」など新たに指導する内容も加わる。これまでと同様に財務省の顔色をうかがって増員枠を算出するのではなく、教育現場の実態を直視した抜本的な定数改革が不可欠だ。対応できる体制を整えないまま教育内容を増やすばかりでは、無責任過ぎる。教員が一層疲弊するばかりか、自己研さんの時間も取れず、教育の質が下がることを強く危惧する。

 

 小手先の取り組みで、お茶を濁してはならない。文科省は教員の事務軽減へ、配布物の印刷などを代行する「スクール・サポート・スタッフ」3600人を外部からのパートタイムで導入し、大規模校を中心に配置するという。多くの小中学校でコピー機の数が少ないため、印刷の待ち時間の解消にもつながるとの主張に、首をかしげざるを得ない。基本設備の整備は最低限必要。その上で現場のニーズに耳を傾け直してもらいたい。

 

 一方、中教審の特別部会は、学校現場へのタイムカードや留守番電話の導入、部活動の休養日の設定など、勤務時間を管理する具体策の速やかな実施を国や教育委員会などに求める緊急提言を出した。労務管理への意識改革は重要であり、保護者や地域を巻き込んで理解を求め、改善策を議論したい。ただ、タイムカードを導入しても、日中の過重負担が解消されず、翌日の授業準備が間に合わなければ持ち帰るしかない。残業の実態を見えなくすれば本末転倒だ。

 

 新学期を迎えたばかりの今、生徒の自殺が相次いでいる。いじめの問題はどこにでも潜み、貧困にあえぐ子どもたちも大勢いる。学校には何より、一人一人へのきめ細かな対応が求められている。教員の多忙を解消しゆとりを持たせることは、子どもたちのためだということを忘れてはならない。

 

引用元:https://www.ehime-np.co.jp/article/news201709066313

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